開催日・場所:9月17日(日) 神戸ポートピアホテル
今回、5回目の参加発表となりました。
導入6年目の振り返りとして下記のテーマで発表しました。
発表内容は以下になります。
固定チームナーシング導入6年目の評価 ~アンケート調査を行って~
発表者 : 小澤 千代美
<はじめに>
平成13年6月に当病棟に固定チームナーシングを導入して5年が経過した。6年目に入った現在、導入前に西元先生の講義や院内勉強会に参加したスタッフは当病棟では3名のみとなった。
固定チームナーシングを理解してチーム活動を行っているのかを知るために、アンケートを実施した。結果、スタッフ間に固定チームナーシングに対する理解や認識に違いがあることが分かった。そこで、病棟勉強会を行い、目的や自分の役割について再確認を取り、より良いチーム活動へと繋げたいと考えたので報告する。
<施設の概要>
病床数 : 150床
診療科 : 内科・外科・脳神経外科・循環器内科・整形外科・泌尿器科・漢方・糖尿専門外来
看護単位: 3単位
看護職員: 常勤68名 非常勤22名
[看護師 40名 准看護師 15名
[介護福祉士9名 ヘルパー12名 助手14名
<病棟の概要>
病床数 : 50床
病棟稼働率 : 88%
看護職員 : 常勤21名
[看護師17名 介護福祉士1名
[ヘルパー3名 助手1名
夜勤体制 : 2交代 看護師2名
<病棟の特徴>
①3階にナースステーションがあり、3・4階の2フロアーを管理する。
②主に、外科・内科・脳外科・整形外科の混合一般病棟であり、救急・急患患者の入院受け入れを24時間行っている。また、慢性期、回復期にある紹介患者や、化学療法、糖尿病教育・精査などの入院受け入れも行っている。また、大学病院からの術前準備期の患者の入院受け入れ
も行う。
入院件数 約50件から70件/月、外科・脳外科・整形外科の手術 3件前後/月
③当病院の介護・療養型病棟患者の急変時や、治療が必要になった場合は当一般病棟へ転棟になる。
<組織図>(図1)
【師長⑮】
Aチーム /\ Bチーム
【リーダー・主任⑭】 【リーダー 副主任⑬】
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【サブリーダー⑧】 【サブリーダー ⑥】
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【メンバー 6名】 【メンバー 6名】
|
【フリー : 5名】
(介護福祉士・ヘルパー・助手)
<各チームの特徴> (表1)
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3階Aチーム 20床 |
4階Bチーム 30床 |
| 寝たきり度B・C |
16名(80%) |
6名(20%) |
| 吸引 |
13名(65%) |
1名(0.3%) |
| 気道確保・レスピ |
1~2名 |
0名 |
| IVH・持続点滴 |
6~8名 |
1~2名 |
| 食事介助・注入食 |
10名(50%) |
3名(10%) |
| 排泄介助・バルン |
18名(90%) |
10名(34%) |
| 平均年齢 |
78.2歳 |
74.3歳 |
| 入院件数 |
20件/月 |
40件/月 |
<アンケート結果> (勉強会前)
1)固定チームナーシングの理解について
「チームで看護する」と理解はあったが、目的でもある「責任と継続性」の認識は薄く、曖昧な部分があったり、忘れているスタッフも多かった。
2)応援機能について
「応援機能」という言葉をほとんどのスタッフが知らなかった。しかし、相手チームのメンバーとして業務した時は、「情報の少なさ・曖昧さ・取りにくさ」を指摘する意見が多かった。
3)チームリーダー・日々のリーダーについて
日々のリーダーは、医師の示指受け的存在にあり、チームリーダーは、日々の業務に追われカンファレンスがほとんどもてず、チーム運営が充分に行えていなかった。その為、チームリーダー自身の自覚も薄かった。
4)受け持ち看護師について
看護診断の評価・修正のみに意識が捉われていた。「看護実践の責任」については、ほとんどのスタッフに自覚がなかった。
5)カンファレンスについて
朝のショートカンファレンスは、リーダー主体の業務の振分け的なものから、メンバー主体の形式に変え、情報共有の場として活用出来ているとの意見があった。しかし、チーム会・リーダー会が定期的に行えておらず定着を求める意見があった。
<考察>
結果をまとめると①目的・定義の理解が曖昧②受持ち看護師としての自覚が薄い③応援体制が不十分④チーム会・リーダー会の定着が必要という中でチーム活動が行われていたことがわかった。そこで、「目的や定義・スタッフの役割」を主とした勉強会を実施した。その後のアンケートで①については理解出来た。②については「自分の患者」と捉え責任を自覚すると同時に固定チームが常に支援してくれるという安心感を持つことが出来た。また、継続した看護の実践には③④は重要なポイントである。「(1))情報がチーム全員に把握できるように工夫された職場では、メンバーは自然に状況判断能力を身につけ自発的に協力体制をとれるようになる」とあるように、③に対しては「情報の共有」の為には看護記録の見直しやシグナル・表示の更なる工夫をする必要があると確認した。また、従来からの課題であった助手を含めたチーム編成を今年度より導入した。「(2))チームを構成する1人ひとりの役割が明確で自覚のレベルが高いほどチームとしての活力が生まれ成果をあげる」とあるように、各自の役割・チームの方向性を確認し合う場として④の充実を図る必要があると再確認した。これらの学びをより良いチーム活動の基本と考え今年度の目標とした。
<平成18年度看護目標>
1.応援機能を活用し、助手を含めたチーム活動の導入が出来る。
2.チーム会・リーダー会が毎月1回出来る。
<おわりに>
今回、固定チームナーシングを理解不十分なままに活用していたことがわかった。振り返りを行ったことで、目的や役割について再確認がとれ、さらには現状の問題点も見出す事が出来た。今後は「継続と責任のある看護の提供」だけではなく、スタッフの「やりがい感・自己実現」へと繋げられるように運営していきたい。
引用・参考文献
1) 2)西元勝子/杉野元子 固定チームナーシング、-責任と継続性のある看護のために 第2版 -医学書院、2005年
3)西元勝子 固定チームナーシングって何だろう?その考え方と実際 エキスパートナース Vol.16 №8 July 2000