交通事故の負傷者から心臓、脳血管系などの急性疾患まで。1970年の開院と同時に救急指定を受けた西京病院は、数多くの救急患者を受け入れてきました。一刻を争う救急医療の現場で問われるのは、正確な診断と迅速な手当て。「目の前の生命を救うために、何ができるのか」を、全スタッフが心に刻みつつ、救急医療に対応しています。
救急医療の最終目標は、一人ひとりに「人間らしく生きる権利」を取り戻してもらうこと。患者さまのQOL(生活の質)を豊かにするために、リハビリ部門では救急医療の当初から医師・看護スタッフと連携。治療方針を検討し、プログラムを進めます。その歩みは、患者さまとその家族も交えたカンファレンスを重ねる中で、より着実になっていくのです。
早く見つかれば早く治せる。そう考える西京病院では、検査・予防部門の充実に力を入れてきました。画像診断の分野では、X線撮影(一般・断層・透視)や超音波診断(腹部・心臓)に加え、ヘリカルCT(コンピュータ断層撮影)を導入。さらに、内視鏡検査も積極的に採用し、消化管・呼吸器・循環器などの早期発見・治療に成果を挙げています。
胃・大腸など消化管系のポリープやガンの早期検査・早期治療に実績を挙げている内視鏡部門。胆石症の内視鏡治療にも積極的に取り組み、松井亮好医師を中心に、胃潰瘍などの原因と言われるピロリ菌の検査・除去も実施しています。「苦痛の少ない内視鏡検査」を目指し、患者さまが納得できる説明(インフォームドコンセント)の実施や挿入方法・時間の改善にも工夫を重ねています。
医学が進歩しても、予防にまさる治療はありません。西京病院では早くから、食事、運動、睡眠などの生活習慣指導や啓発活動を通じて、病気を未然に防ぐ医療を展開。血圧脈波検査装置(PWV)を導入し、動脈硬化を診断し、心・血管系疾患の予防に努めています。痴呆症や寝たきり患者の増加、生活習慣病が蔓延する現在、高度な予防医学は、ますます重要だと考えています。
2002年の厚労省調査によれば、糖尿病患者は約740万人。成人の約6人に1人が患者およびその予備軍と言われます。そこで西京病院では専門の糖尿病外来を立ち上げ。糖尿病学会専門医・吉田眞子医師が、患者の治療に当たる一方、食生活などの指導を実施。放置すれば、血管や眼、内臓、脳神経などに大きなダメージを与える「サイレントキラー」に対し、地道な取り組みを続けています。
骨がもろく折れやすくなる骨粗鬆症は、中高年女性の間で急増しています。特に高齢者がいったん骨折してしまうと、寝たきりから衰弱、痴呆などの危険が高まります。西京病院では、骨量検査を通じて骨粗鬆症の症状診断を実施。一人ひとりに合わせた食生活や運動、日光浴、薬などによるトータルな解決策を講じています。また、偏った食事や無理なダイエットによる若い女性の骨粗鬆症にも警鐘を鳴らしています。