看護研究
第42回京都病院学会
2007年07月25日
演題1
点滴自己抜去への取り組み
~ストッキングを用いての一考察~

Ⅰ.始めに
急性期の患者は呼吸管理や循環動態維持のために多数の点滴ルートやチューブ類を挿入され、身体的に制限された状態にある。緊張や不安が極度になると不穏やせん妄等の精神症状を生じやすくなり、結果的にルートやチューブ類を患者自身が抜去するようになる。
当院の一般病棟において、急性期治療を必要とする認知症患者の点滴自己抜去は起こっており、防止策として包帯固定による方法を実施していたが、自己抜去は繰り返される状況にあった。
 そこで今回、包帯固定以外に自己抜去の予防は出来ないかと思い、ストッキングを利用しての方法を検討した。その結果、自己抜去の予防が出来、認知症患者の看護に対して振り返るよう機会となったのでここに報告する。

Ⅱ.研究方法
1.研究期間 H18年6月20日~9月1日
2.研究対象
1群:認知症を有する点滴治療が必要な患者16名
2群:医療従事者19名
3.方法
①1群の点滴治療が必要な患者に対してストッキング固定の実施
②2群の医療従事者に包帯及びストッキング固定を実施し、感想等を記述式で調査

Ⅲ.結果及び感想
1群:包帯固定での自己抜去歴のある患者を含めた16名は、ストッキング固定では自己抜去せず、治療を無事終了出来た。点滴ルートを触ったり、ストッキングをずらしたりの行為は見られたが、抜去には至らなかった。
2群:包帯固定の体験において、自分達がこれまで考えていた以上に圧迫感やムレ、痒み等の不快感が強いと感じた。ストッキング固定においては、不快感は殆んどなかったが、ストッキングの「端の丸まりやズレ」の指摘、「足に履くもの」と言う抵抗感や外観を指摘する意見もあった。

Ⅳ.考察
ストッキング固定を実施してからは、点滴の自己抜去は見られなかった。これまで私達は固定用テープを剥し点滴ルートを自己抜去するのは、自分の身体に付いている付属物を取り除こうとしているものと考え、それが目や手で触れないようにと包帯で固定し隠す対応をしてきた。しかし、今回の対象者の中にはストッキング固定中、点滴刺入部周辺に手を置いたり、ルートを触ることはあったが抜去には至らなかった。浅見は認知症患者の輸液ルート管理について「不快を感じても言葉でなく、点滴ルートを引き抜くことで表現してしまったと考えられる」と述べている。また、包帯固定は2群の結果からも不快感が強いことを考えると、患者は点滴留置による不快感よりも、包帯固定による不快感を取り除くために抜去に至ったと考えられる。その為、ストッキング固定では通気性が良く、圧迫感による不快を感じずに過ごせたと考えられる。しかし、ストッキングにおいては、「足に履くもの」をいう抵抗感や見栄えの指摘もあり、今後の改善点と考える。また、ストッキングの「端の丸まり、ズレ」に対しては、その後サイズや縫製の工夫により改善が図れた。
また、今回の認知症患者のルート管理を通して、これまで私達は点滴が自己抜去された時、まず最初に包帯固定を含めた「抑制すること」を考えたが、「何故だろう」と患者の思いを考えていなかったことに気付くことができた。看護師は業務をこなすことに精一杯で、余裕がなく患者の立場に立ち考えることが困難になっていたと考える。拘束・抑制により認知症の症状の進行やせん妄の頻発を招き、拘束が拘束を生む悪循環を私達自身が作り出していたと考える。患者が点滴を不快と感じないよう内容や量、点滴を行う時間等を再検討すると共に、患者の立場に立つことの大切さを改めて学んだ。

Ⅴ.終わりに
今回の研究で、ストッキング固定により点滴自己抜去の防止が出来た。また、認知症患者に対しては、患者の行動だけに目を捉われず、その背景にある行動の理由や気持ちに目を向けることが大切である。
今後も、患者の立場に立つことを忘れずに看護に取り組みたい。



演題2
禁煙外来開設 ~その取り組みと結果~

Ⅰ はじめに
平成18年4月禁煙治療の保険適用が開始されると同時に当院でも禁煙外来を開設。開設当初は、標準手順書を片手に手探り状態であったが、手順書に添付されている帳票を見直すとともに、伝えたい情報を成文化して利用することで禁煙外来の基礎ができた。進めていく中で問題点も明らかになり、その解決のためにサポートチームが結成された。開設から1年が経過した現在、まだまだ試行錯誤の部分もあるがこれまでの取り組みとその結果、及び症例を報告する。

Ⅱ 禁煙外来開設・運営の問題点と対策
1.問題点
①「禁煙治療のための標準手順書」に添付されている帳票だけでは収集が不十分である
②医師と専任看護師だけでは患者ニーズに十分対応しきれない。
2.対策
①帳票の見直しと資料の追加作成
②医師と看護師に加え、薬剤師・医事課・健康管理課より専任担当を選出しサポートチームを結成 

Ⅲ 結果および考察
①初診問診票を見直し、禁煙経験の詳細、喫煙欲求の状況、禁煙環境、健康状態等の内容を追加することにより、禁煙治療に必要な情報を得るための質問が盛り込まれ、禁煙指導する際のポイントが明確になった。また、問診票は初診再診ともに、記入しやすいチエック式を主に取り入れ、再診問診票においては、言葉では伝わりにくい喫煙欲求度を1~10の数字で表現してもらうことにより、経過を確認しやすくなった。医師の診察に向けて、その情報を簡潔に報告することと数種の情報掲載用紙を利用することにより、医師は患者個々の問題に焦点を当てた診察が可能になった。
②禁煙開始間もない患者には、ニコチンパッチの副作用、ニコチン離脱症状の聞き取りとその対処法についての情報提供、励ましを主な目的として電話連絡を行っている。当初は看護師が行っていたが、薬剤の専門知識を持ち夜間診療勤務もする薬剤師がこの業務を行うことで、看護師の負担は軽減されるとともに患者サービスの時間が拡大された。
当院におけるニコチンパッチの主な副作用の発症率は、睡眠障害15%、かぶれ等の皮膚障害が52%であった。

Ⅳ 症例
倫理的配慮:本人に口頭にて説明し、承諾を得た。
A氏 34歳 主婦
喫煙本数20~30本/日 喫煙年数17年 TDS10点 呼気一酸化炭素濃度84ppm(喫煙後1時間)
禁煙の動機;タバコを吸っていることがしんどいのに自分では止めることができない。チェーンスモーカーで家事をする時間が少ない。

初診時:診察中自身の状況を話しながら涙を流している。
治療方針;ニコチンパッチの標準的使用とニコレットの補助的使用によるニコチン代替療法
経過;8月初旬禁煙開始。2日後、電話で状況を伺うと、禁煙のつらさと睡眠障害の訴えがあり、ニコチンパッチ使用時間の指導と今が一番つらい時期であることを伝えて励ました。

再診1回目:喫煙欲求レベルは7で睡眠障害は解消されていた。禁煙を始めてから「朝ゆっくり寝ていられるようになった」と話す。花火大会で飲酒し10本、2週間で合計18本喫煙していた。喫煙しないためにニコレット併用の継続と健康意識をもつことの重要性を話した。

再診2回目:喫煙欲求レベルは2で禁煙は継続されていた。患者より「朝の生活の流れを変えた。また吸いたくなるような不安を感じたらニコレットを使用している」と報告あり。ニコレット依存の傾向があることを自覚してもらい、使用中止の方向性を伝えるとともにリラックス法について情報用紙を渡し助言した。

再診3回目:喫煙欲求レベル1。ニコレットを1/2ずつ数回使用しており、ニコチンパッチを使用しないで禁煙を継続させる自信がないと訴える。ニコレット使用中止を指導し、ニコチンパッチの追加処方とその流出量の調整指導をした。

再診4回目:喫煙欲求レベル0~1。子どもたちも「もう大丈夫」と言ってくれていると話し、笑顔の卒煙となる。

3ヵ月後、禁煙は継続されていた。禁煙治療を振り返り「もう二度とつらい思いはいや。禁煙して1日が長くなった。人生が長くなっていっぱいいろんなことができる」と話す。

Ⅴ おわりに
平成18年度の禁煙成功率は65.9%(治療中断者の成功者を含む)であった。これまでのデータと経験をもとに今年度はクリニカルパスを導入し、外来看護師全体の禁煙治療に対する知識を向上させるとともに、患者の不安やイレギュラー時の対応ができるようにしたいと考える。また、これまでに卒煙された患者のコメント紹介などにも取り組んでいこうと思う。
第7回 院内発表会
2007年04月30日
第7回 院内発表会

日時:平成19年3月26日(月)13:30~

発表内容(概要)
文献研究
(1)『慢性期における嚥下訓練開始基準について』
検討した文献数は少なかったが5つの基準に達する対象に対して、嚥下訓練が有効
であることがわかった。また、看護は観察に始まり観察に終わると言われているが、
できない現状を見るのではなく、何ができるのかどんな機能が残されているのか可能性
をみつけることが大切であると再認識することができた。

ケーススタディ 
(2)『在宅療養に向けての看護 
~ADL拡大への援助を通して学んだこと~ 』
 高齢で疾患によりほぼ寝たきりになった患者が、在宅で療養生活を送るにあたり、
介護者の負担が軽減できるようにとADL拡大に向けての援助を行った。その援助を
通して、在宅療養においては患者中心の援助だけを考えるのではなく、家族の存在、
立場、生活環境なども考える必要があることを学んだ。

(3)『ADL拡大を目指しての看護 
~リハビリ意欲のない患者を通して学んだこと~』
 ADL拡大に対し、拒否的態度をとり、看護師への依存心も強い傾向にあった患者
を受け持った。意欲低下がある高齢者に対するアプローチ方法を検討し関わった結果、
意欲向上の動機付けにつながりADL拡大もはかれた。患者の全体を捉えた上で様々
な面からアプローチしていくことが重要であり、「チーム医療」の大切さを再確認する
ことができた。

(4)『暴言・暴力のある認知症患者とのコミュニケーション』
 暴言・暴力がみられる認知症をもつ患者と関わり、患者を理解しようとしていなかった
自分に気づくことができた。

看護研究
(5)『点滴の自己抜去への取り組み』
   6月の京都病院学会で発表予定です。

報告
(6)『経口摂取に向けての取り組み』(介護福祉士)
 口腔ケアを実施しているときに、患者・家族から「食べたい」という言葉が聞かれ、
その言葉をきっかけに嚥下訓練を開始した結果、1日1回昼食が開始になり、5ヶ月目
には全量摂取できるまでになった。また、座位保持の姿勢がよくなり、身体の拘縮
も改善されて服の着脱もスムーズにできるようになった。食事をすることは単に食べ
るのではなく、人生の楽しみや生きる喜びへとつながっていると感じさせられた。

(7)『禁煙外来開設 ~開設から一年を振り返って~ 』
   6月の京都病院学会で発表予定です。
平成18年 固定チームナーシング研究会 全国集会
2006年10月23日
開催日・場所:9月17日(日) 神戸ポートピアホテル
今回、5回目の参加発表となりました。
導入6年目の振り返りとして下記のテーマで発表しました。
発表内容は以下になります。

固定チームナーシング導入6年目の評価 ~アンケート調査を行って~
発表者 : 小澤 千代美
 
            <はじめに>
 平成13年6月に当病棟に固定チームナーシングを導入して5年が経過した。6年目に入った現在、導入前に西元先生の講義や院内勉強会に参加したスタッフは当病棟では3名のみとなった。
固定チームナーシングを理解してチーム活動を行っているのかを知るために、アンケートを実施した。結果、スタッフ間に固定チームナーシングに対する理解や認識に違いがあることが分かった。そこで、病棟勉強会を行い、目的や自分の役割について再確認を取り、より良いチーム活動へと繋げたいと考えたので報告する。

<施設の概要>
病床数 : 150床
診療科 : 内科・外科・脳神経外科・循環器内科・整形外科・泌尿器科・漢方・糖尿専門外来
 看護単位: 3単位
 看護職員: 常勤68名 非常勤22名
        [看護師 40名 准看護師 15名 
        [介護福祉士9名 ヘルパー12名 助手14名

<病棟の概要>
 病床数    : 50床
 病棟稼働率  : 88%
 看護職員   : 常勤21名
        [看護師17名 介護福祉士1名 
        [ヘルパー3名  助手1名
 夜勤体制   : 2交代  看護師2名

<病棟の特徴>
①3階にナースステーションがあり、3・4階の2フロアーを管理する。
②主に、外科・内科・脳外科・整形外科の混合一般病棟であり、救急・急患患者の入院受け入れを24時間行っている。また、慢性期、回復期にある紹介患者や、化学療法、糖尿病教育・精査などの入院受け入れも行っている。また、大学病院からの術前準備期の患者の入院受け入れ も行う。
入院件数 約50件から70件/月、外科・脳外科・整形外科の手術 3件前後/月
③当病院の介護・療養型病棟患者の急変時や、治療が必要になった場合は当一般病棟へ転棟になる。

<組織図>(図1)
            【師長⑮】
    Aチーム    /\    Bチーム
【リーダー・主任⑭】     【リーダー 副主任⑬】
    |              |
【サブリーダー⑧】      【サブリーダー ⑥】
    |              |
【メンバー 6名】        【メンバー 6名】
                    |
                 【フリー : 5名】
               (介護福祉士・ヘルパー・助手)

<各チームの特徴> (表1)
  3階Aチーム    20床   4階Bチーム    30床
寝たきり度B・C 16名(80%) 6名(20%)
吸引 13名(65%) 1名(0.3%)
気道確保・レスピ 1~2名 0名
IVH・持続点滴 6~8名 1~2名
食事介助・注入食 10名(50%) 3名(10%)
排泄介助・バルン 18名(90%) 10名(34%)
平均年齢 78.2歳 74.3歳
入院件数 20件/月 40件/月

<アンケート結果> (勉強会前)
1)固定チームナーシングの理解について
「チームで看護する」と理解はあったが、目的でもある「責任と継続性」の認識は薄く、曖昧な部分があったり、忘れているスタッフも多かった。
2)応援機能について
  「応援機能」という言葉をほとんどのスタッフが知らなかった。しかし、相手チームのメンバーとして業務した時は、「情報の少なさ・曖昧さ・取りにくさ」を指摘する意見が多かった。
3)チームリーダー・日々のリーダーについて
 日々のリーダーは、医師の示指受け的存在にあり、チームリーダーは、日々の業務に追われカンファレンスがほとんどもてず、チーム運営が充分に行えていなかった。その為、チームリーダー自身の自覚も薄かった。
4)受け持ち看護師について
 看護診断の評価・修正のみに意識が捉われていた。「看護実践の責任」については、ほとんどのスタッフに自覚がなかった。
5)カンファレンスについて
朝のショートカンファレンスは、リーダー主体の業務の振分け的なものから、メンバー主体の形式に変え、情報共有の場として活用出来ているとの意見があった。しかし、チーム会・リーダー会が定期的に行えておらず定着を求める意見があった。
<考察>
結果をまとめると①目的・定義の理解が曖昧②受持ち看護師としての自覚が薄い③応援体制が不十分④チーム会・リーダー会の定着が必要という中でチーム活動が行われていたことがわかった。そこで、「目的や定義・スタッフの役割」を主とした勉強会を実施した。その後のアンケートで①については理解出来た。②については「自分の患者」と捉え責任を自覚すると同時に固定チームが常に支援してくれるという安心感を持つことが出来た。また、継続した看護の実践には③④は重要なポイントである。「(1))情報がチーム全員に把握できるように工夫された職場では、メンバーは自然に状況判断能力を身につけ自発的に協力体制をとれるようになる」とあるように、③に対しては「情報の共有」の為には看護記録の見直しやシグナル・表示の更なる工夫をする必要があると確認した。また、従来からの課題であった助手を含めたチーム編成を今年度より導入した。「(2))チームを構成する1人ひとりの役割が明確で自覚のレベルが高いほどチームとしての活力が生まれ成果をあげる」とあるように、各自の役割・チームの方向性を確認し合う場として④の充実を図る必要があると再確認した。これらの学びをより良いチーム活動の基本と考え今年度の目標とした。

<平成18年度看護目標>
1.応援機能を活用し、助手を含めたチーム活動の導入が出来る。
2.チーム会・リーダー会が毎月1回出来る。
<おわりに>
今回、固定チームナーシングを理解不十分なままに活用していたことがわかった。振り返りを行ったことで、目的や役割について再確認がとれ、さらには現状の問題点も見出す事が出来た。今後は「継続と責任のある看護の提供」だけではなく、スタッフの「やりがい感・自己実現」へと繋げられるように運営していきたい。
引用・参考文献
1) 2)西元勝子/杉野元子 固定チームナーシング、-責任と継続性のある看護のために 第2版  -医学書院、2005年
3)西元勝子 固定チームナーシングって何だろう?その考え方と実際 エキスパートナース  Vol.16 №8 July 2000
第41回 京都病院学会
2006年06月19日
6月11日(日)病院学会の発表が終わりました。
今年は2題の発表を行いました。

演題1.PEG減圧方法の検討
 注入リークや嘔吐は、胃内圧の上昇が関与する事から、当院では注入前に3回の脱気を減圧目的で行い、その際に流出する排液の性状や量も観察していた。しかし、スタッフ間での手技統一が図れていない状況にあった為、適切な減圧方法を検討した。
研究方法
1.研究対象:障害老人の日常生活自立度(寝たきり度)のランクC1・C2に含まれるPEG造設患者    8名、年齢53歳~90歳
2.研究方法
①注入量:栄養必要量の注入食量を投与
②体位:30°または90°
③注入速度:300~400ml/時間
④注入前に1回群(昼)、2回群(朝・夜)、3回群(朝・昼・夜)に分別し脱気のためカテーテルを開放
⑤④の5・15・30分後の排液量・性状を確認
⑥胃瘻周囲からの注入リークの有無を確認
結論
PEGの挿入部位はほとんどの場合胃体部の前方であり、仰臥位や座位またはファーラー位でカテーテルを開放すれば、脱気は行えるが注入残渣は重力により下方にあるため、排液は十分行えていないということになる。これらのことをふまえたうえで手技を検討した結果、左側臥位でカテーテルを開放し、注入残渣を確認。その後仰臥位または右側臥位で30度または90度にギャッジアップして、再度カテーテルを開放。脱気を行って注入を開始する、という方法が適切であると考える。

演題2. 巻き爪患者に対する爪ケアの効果
 巻き爪による痛みで歩行しづらく臥床傾向な患者に、痛みを緩和してADLを低下させない様にできたらと考え2名の対象者に爪ケアを試みた。評価方法は大須賀らの専用記録用紙を参考に、チェックリストを作成した。また、爪ケアの実施後に病棟内を歩行してもらい痛みの程度をWong-Bakerのフェイススケールを用いて評価した。
研究方法
1.対象者:高度認知症がなくコミュニケーション可能な寝たきり度A2ランクの巻き爪患者2名
2.倫理的配慮:研究の主旨を説明し、同意の得られた患者2名に実施した。
3.研究方法:巻き爪ケアを月1回、計3回実施。
Ⅰ.爪ケアの手順:①足浴をマッサージしながら5分間する。②水分を十分に拭きとる。③爪とその周囲から足関節までを酒精綿で拭きとる。④ヤスリの先で爪と皮膚の間の角質を取り除く。⑤ニッパーで爪をスクエアカットに切る。⑥スクエアオフに整える。⑦爪の切り口にヤスリをかける。
Ⅱ.評価方法:a.大須賀らの専用記録用紙を参考に、10項目のチェックリスト(①歩行状態②歩行時痛③巻き爪の有無④爪の幅⑤爪周囲の炎症の有無⑥巻き爪のタイプ⑦くい込み方向⑧足の変形の有無⑨自発痛⑩圧痛)を作成。 b.爪ケア実施前に、巻き爪の基部と先端の幅を測定した。c.爪ケアの実施後に、病棟内を歩行してもらい痛みの程度をWong-Bakerのフェイススケールを用いて評価した。
結論
①正しい爪切りの方法を継続していくことで巻き爪は改善される。
②爪ケアを継続し痛みを取り除くことで、ADLは向上する。
③ADLが向上するとQOLが高まる。

2演題とも日々の看護をする中から生まれた研究でした。この結果を3部署に広め、今後の看護に活かして行きたいと思います。
第6回 院内発表会
2006年04月25日
西京病院の院内発表会は平成13年から開催しています。
看護部では、卒後1年目はグループで文献研究・卒後2年目とそれに相当する看護師はケーススタディ・卒後3年目以降は看護研究に取り組み、その発表の場としています。理学療法士等、コメディカルによる発表も行っています。会への参加は院長先生をはじめとする医師・薬剤師等、西京病院の全職員が時間の許す限り参加しています。発表者には講評や質問等も行っています。

日 時:平成18年3月29日(水) 13:30~

文献研究
演題(1):注入食の速度検討 ~二次障害の予防をふまえて
「注入速度」をキーワードとして検索し、妥当な注入速度と二次的障害として起こりうる体位・嘔吐・下痢について合わせて検討。

ケーススタディ
演題(2):口腔乾燥のある患者に関わって(一般病棟)
経管チューブによる栄養摂取をしていて、口腔乾燥と舌苔がある患者に対して、アイスマッサージを含む口腔ケアを実施。口腔ケアの重要性の再確認と共に家族との関わりの大切さを学んだ。

演題(3):寝たきり状態にある対象への援助を通して学んだこと
~座位保持と遊ビリテーション(介護棟)
昼間入眠していることが多く、話しかけても反応が鈍いため意思の疎通が困難で、座位になると頚部後屈する患者に対し、毎日の遊ビリテーションを利用して座位をとるようにした。日常生活の一部として継続的に個人の残存能力を使うことで、ADLの拡大は可能である。また逆に継続しなければ、その能力はすぐに低下することを学んだ。

看護研究
演題(4):PEG減圧方法の検討(一般病棟)
6月11日(日)に行われる病院学会で発表します。

演題(5):巻き爪患者に対する爪ケアの効果(医療療養型病棟)
6月11日(日)に行われる病院学会で発表します。

報 告
演題(6):生活支援セミナーを通して学んだこと
昨年、一年間で計4回の「自立のための生活支援技術のセミナー」に参加。ナーシングバイオメカにクスの基本的考え方と技術の展開についての発表。また、生活支援技術の提唱者である筑波大学大学院教授の紙屋克子先生を病院にお招きし、実際に技術をみせてもらった。その技術に参加したスタッフは驚きと感動のひとときを過ごした経験を報告。
第5回 院内発表会
2006年04月25日
文献研究
演題(1):アロマテラピーが患者に与える効果

ケーススタディ
演題(1):食事介助を通して学んだこと  ~食べることと意欲との関連性~
演題(2):依存心の強い患者の看護  ~ADL・ストマケアの自立を目指して~

看護研究
演題(1):褥瘡要因についての調査を行って
演題(2):高齢者の口腔ケア自立への介護介入
演題(3):認知症のある患者に回想法を試みて
第4回 院内発表会
2006年04月25日
文献研究
演題(1):音楽療法

ケーススタディ
演題(1):排泄ケアで学んだこと
演題(2):排泄習慣を喪失した患者の看護 ~排泄援助を通しての一考察~

看護研究
演題(1):全館禁煙実施後の追跡調査 ~職員の意識・行動の変化~
演題(2):看護に役立つ記録を目指して ~当院におけるSOAPの実態調査~

活動報告
演題(1):当院における糖尿病療養指導士の活動報告
第3回 院内発表会
2006年04月25日
文献研究
演題(1):タッチングが患者に与える効果

ケーススタディ
演題(1):人工呼吸器管理下にある患者の訴えについて
~意識のある患者とのコミュニケーションを通して~
演題(2):人口呼吸器管理下における患者に緑茶を用いた口腔ケアを行って

看護研究
演題(1):体圧分散マットレスの褥瘡予防効果 ~対象に応じた褥瘡予防ケアについての検討
演題(2):職員における喫煙認識調査 ~病院としてのあり方を考える

研究
演題(1):著しい運動機能障害に高次脳機能障害を有した患者に対する理学療法経験 ~歩行自立へのアプローチ
第2回 院内発表会
2006年04月25日
文献研究
演題(1):よりよい口腔ケアを考えて ~イソジンと他の含嗽液を比較して~

看護研究
演題(1):ナースコールの実態調査 ~患者中心の看護業務を考える~
演題(2):慢性期脳血管障害患者への嚥下リハビリテーションの試み
演題(3):糖尿病におけるコーピングとそのかかわり

研究
演題(1):中心性頚髄損傷受傷後14年経過し、著しい機能低下をきたした一症例
~歩行再獲得までのアプローチ~
演題(2):多発性筋炎の理学療法経験
演題(3):車椅子レベル入院患者に対する骨盤帯アプローチ
第1回 院内発表会
2006年04月25日
ケーススタディ
演題(1):寝たきり患者への援助を通して学んだこと ~食の援助を通して患者が変わった~
演題(2):高齢者の意欲を継続させて機能訓練
演題(3):大腿骨頚部骨折の歩行訓練で学んだこと ~93歳の患者と関わって~
演題(4):尿意のない患者への排尿訓練を試みて

看護研究
演題(1):乾燥性擦式手指消毒剤の量の検討